アメリカン・ヒーローとしてのパロマー
2023-05-16


パロマーといえば、昔こんな紙ものを買ったのを思い出しました。

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1960年の「トレジャー・チェスト」誌(Treasure Chest;1946−72刊)から採ったページですが、これ1枚だけ売っていたので、掲載号は不明。

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うーむ、この色と線が、いかにもアメコミですね。
この一種能天気なオプティミズムこそが「時代の空気」というやつで、アメリカン・ホームドラマの世界とも地続きだと思いますが、その裏には核戦争の恐怖におびえ続けた冷戦期の過酷な現実もあり、なかなか微笑ましいとばかり言ってもおられません。

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それでも、パロマーが――ひいてはミッドセンチュリーのアメリカ文化が――まとっていた一種の光輝をそこに強く感じます。

   ★

さっき調べたら、「トレジャー・チェスト」はカトリック系の雑誌で、カトリックの教区立学校で配布されていた…とWikipediaは教えてくれました。まあ、アメコミ誌の中でも、ごく「良い子」向けの雑誌だったのでしょう。なお、作者の Ed Hunter こと Edwin Hunter は同誌の常連作家らしいですが、伝未詳。

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ちなみに、裏面はこんな感じで、「魔法のフリバー」という空飛ぶ車の物語が掲載されています。フリバーというのはT型フォードの愛称で、1960年当時、すでに過去のオンボロ車だったT型フォードが大活躍するお話のようです。

[天文台]
[望遠鏡]
[版画・エフェメラ・切手など]

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