かつて、天文にちなむ絵葉書として、こんなものを載せたことがあります。
発行元はロンドンの「The Regent Publishing」社で、はがきの差し出し日は1921年7月23日となっています。
あるいは、こんな絵葉書も。
「運命(Kismet)シリーズ」と題した1枚で、「London E.C. 版権保有」と印刷されています。おそらく1910年代の品。
さらにこんな絵葉書。
こちらはロンドンの「Art and Humour Publishing」社製で、おそらく1920年代の品でしょう。
はたまたこんな絵葉書。
こちらは英ヨークシャーのBamforth社製で、かすれた消印の日付は1939年と読めます。
★
ここに採り上げた絵葉書は、いずれもイギリス製。そして、いずれも「艶笑」、要するに下ネタで笑わせようという絵葉書です。まあ、こういうのは世の中に多いよね…と思うんですが、今日、私が新たに学んだことは、これらを一括して「海辺の絵葉書(Seaside postcards)」と呼ぶという事実です。
たまたま絵葉書の歴史について調べていて、wikipediaを読みに行ったら、そこにその説明があったので、「なるほど」と思ったわけです。
何でも19世紀後半以降、鉄道の発達によって気楽に海辺に遊びに行けるようになり、そして海辺では男女ともに水着姿になることから、それが艶笑と結びついて、「海辺の絵葉書」の名称で、20世紀半ばまで、主にイギリスで大いに人気を博したものだそうです。
最初は文字通り海辺の景を描いたもので、一番上に挙げた品が一例ですが、こういうのは応用が利くので、海辺を離れても発展を続け、それでも「海辺の絵葉書」の名前だけは残りました。上記wikipediaの解説によれば、「1930年代初頭、漫画風の洒落た絵葉書が普及し、最盛期には年間1600万枚も売れた」
セ
記事を書く
セコメントをする