当たるや当たらざるや
2024-02-18


Indications were issued 90 times.
The indications     for wind     weather
were justified        75                76              times
partly  〃              13                13              〃
not      〃          2                  1              〃
Adding one half of the partly justified indications to the successes, one half to the   failures,  percentage of verifications was 
for wind 87%, weather 85%, mean 86%.

それにしても、最初の天気予報の的中率が85%(風予報も含めると86%)というのは驚くべき数字(※)ですが、「正中」といい、「偏中」といっても、その定義がどこにも書かれてないので、この数字の妥当性については何とも言えません。そもそもが「ふわっとした」予報なので、まあ大抵は当たったのでしょう。

参考までに7月以降の的中率も、気象台の自己採点結果を挙げておきます。
数字は左から風予報の的中率、天気予報の的中率、平均的中率です。

 7月 93% 88% 90%
 8月 89% 88% 88%
 9月 87% 85% 86%
10月 85% 81% 83%
11月 86% 87% 86%
12月 86% 86% 86%

ちなみに今の気象庁も、天気予報の精度検証の結果を公表しています。
たとえば降水の適中率―地方予報区単位で、明日の予報(降水の有無)がどれぐらい当たったか―を見ると、1992年〜2023年の全国平均で83%となっています。

明治の頃は全国を単位とした予報であり、予報のインターバルも「8時間後の天気」だったので、直接の比較はできないにしろ、数字だけ見ると、あまり明治の頃と変わりがないですね。

最近は雨雲レーダーのおかげで、「あと20分後に雨が降り出し、1時間後にはやむ」みたいなことは非常に正確に分かるようになりましたけれど、天気の予測は今でもなかなか難事で、量子コンピューターの実用化までは、たぶんこんな感じでしょう。

【参考】

■気象庁の歴史(気象庁公式ページ) 
 @御雇外人からの気象観測の建議、A気象器械・地震計の据付けと観測の開始、B 天気予報と天気図、C組織の変遷、沿革

■渡辺和夫
 天気予報の歴史―その方法と技術の変遷―
 「天気」vol.2 No.7(1955年7月)


(※)

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