倫敦ヴンダーめぐり
2018-02-17


十年一日のごとき拙ブログですが、それでも常に同じ位置にとどまっているわけではなくて、地球の歳差運動のように、興味の重心はゆっくり移動しています。何となく以前も書いたな…という話題が、周期的に顔を覗かせるのは、そのせいです。

ただ、それは過去の完全な焼き直しではなくて、自分としては、そこにわずか成長や成熟も感じているので、主観的にはアサガオの蔓のように、ぐるぐる回りながらも前進・上昇しているイメージです(客観的にはまた違った見方があるでしょう)。

最近の傾向は、ヴンダー路線への回帰
しばらく話題に乏しかった、動物・植物・鉱物の「三つの王国」や、種々の珍物への関心がまたぞろ復活して、その手の品を手にすることも増えています。

   ★

そんな気分でいたところに、素敵なサイトを知りました。

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■ロンドンのミュージック&ミュージアム

書き手の清水晶子さんは、『ロンドンの小さな博物館』(集英社新書)、『ロンドン近未来都市デザイン』(東京書籍)などの著書がある、ロンドン在住のジャーナリストの方です。

ミューズから人類への偉大な贈り物である<音楽と博物館>。
清水さんの筆は、この両者をテーマに、ロンドンの過去・現在・未来の魅力を存分に紹介して止むことがありません。

2枚看板のうち、<ミュージアム>のページは、2014年にスタートして以来、博物館と展示会の情報が、ほぼ月1回のペースで、コンスタントに掲載されています。そのいずれもが、何というか内容が濃い>んですね。下世話なことを恥じずに言えば、本当にこれをタダで読めてよいのか…というためらいすら感じます。

現在サイトの冒頭に来ている、昨年12月(LINK)と今年1月(LINK)の記事は、17世紀のコペンハーゲンで、せっせとヴンダーカンマーづくりに励んだ医師、オーレ・ワーム(1588−1654)を、2回にわたって取り上げています。(そこで紹介されている図版を見れは、驚異の部屋好きの人なら、「ああ、アレを作った人か!」とピンと来るでしょう。)

そして、オーレ・ワームの登場は、昨年11月の記事(LINK)で、ワームの後輩世代にして、これまた奇想のコレクターであった、イギリスのサー・トマス・ブラウン(1605−1682)を取り上げたことがきっかけになっています(ブラウンは、ワームのコレクション・カタログを所持していました)。


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