いつもの例の話
2024-11-10


うーむ…と思いました。
いつもの天文学史のメーリングリストに今日投稿された1通のメッセージ。

 「私は 1955 年 9 月号から 「S&T(スカイ・アンド・テレスコープ)」誌を定期購読しており、「S&T DVD コレクション」に収録されている 2010 年以前の号(厚さにして12フィート分)は、紙の雑誌の方はもはや不要なので、送料さえ負担してもらえれば、すべて寄付したい思います。どこかでお役に立てていただけないでしょうか?」

今やどこにでもある話で、その反応もある程度予想されるものです。

A氏 「あなたのS&Tに早く安住の地が見つかりますように。私の手元にある某誌もずっと寄贈先を探しているのですが、うまくいきません。」

B氏 「数年前、私は S&T やその他の天文雑誌を、すべて UNC の学部生に譲りました。私は天文学部の教授である隣人を通じて彼と知り合いましたが、何でもオンラインでアクセスできる今の時代、そのようなもののハードコピーを欲しがる人を見つけるのは本当に大変です。幸運を祈ります!」

C氏 「私が退職したときは、ケニアで教えていた同僚が、私の歴史ジャーナルのコレクションを、自分が教鞭をとっていた大学に送ってくれました。海外とご縁があるなら、同じことを試してみてもいいかもしれませんね。」

D氏 「数年前、私もS&T について同様の状況に直面し、ずっと受け入れ先が見つからなかったため、結局、観測関連の記事だけは切り抜いて、将来の観測に備えてバインダーに保存することにしました。残念ながら、それ以外のものは一切合切、地元の古紙回収ステーションに出さざるをえませんでした。」

そう、表現はさまざまですが、要するに皆さん異口同音に言うのは、「それはもうただのゴミだ!」という冷厳な事実です。まあ、私は決してゴミとは思わないんですが、世間一般はもちろん、天文学史に関心のある人にとっても既にそうなのです。それに、かく言う私にしたって、「じゃあ送料はタダでいいから、あなたのところに送りましょう」と仮に言われたら、やっぱり困ると思います。

禺画像]
(eBayでも大量に売られているS&Tのバックナンバー)

   ★

ただ一つのポジティブなメッセージは、アマチュア天文家にして天文学史に造詣の深いロバート・ガーフィンクル氏(Robert〔Bob〕Garfinkle)が寄せたものでした。


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