この前、「天文古玩の書斎」の絵をAIに描かせたら、「古玩」を「古いおもちゃ」と解釈して云々…ということを書きました。それは確かにAIの認識不足なんですが――「古玩」という言葉は「骨董」とほぼ同義です――私は天文モチーフの玩具やゲームにも強く惹かれているので、これはまあ悪くない誤解です。
ここで「天文モチーフの玩具やゲーム」といい、あえて「天文玩具」や「天文ゲーム」と言わないのは、そうした品の中には、内容的に天文と全然関係のない、単にデザイン上の工夫として天文モチーフを取り入れているだけの品が結構多いからです。しかし、たとえ後者であっても、ときに目を見張るような効果を挙げている例もあって、見ればやっぱり食指が動きます。
以下は、以前も触れた
【LINK】サリダキスさんによる8年前のツイートですが、これを見たときの衝撃は大きかったです。
画像はメトロポリタン美術館(MET)からの引用なので、オリジナルページにもリンクを張っておきます。
この極美のチェスセットは、ドイツの彫刻家/メダル製作者であるマックス・エッサー(Max Esser、1885−1945)がデザインし、チェス駒をリヒャルト・バルト(Richard Barth)が、盤のエナメル細工をフリーダ・バスタニア(Frieda Bastanier)が手掛けた逸品です(あとの二人は経歴未詳ですが、たぶん専門の工匠でしょう)。
サリダキスさんにならって、私もMETの画像をお借りして貼っておきます。
上で述べたように、チェスという遊びは別に天文とは関係ないはずですが、こうして天文モチーフで仕上げると、とたんに「天上の神々の戦い」みたいになって、壮大なドラマをそこに感じます。
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