周期表の世界に分け入る
2019-01-14


ある人が言いました。
「人間って、そんなに単純なもんじゃないよ。」
おっしゃる通り。
人間は、ある側面でスパッときれいに割り切れる存在ではありません。

別の人が言いました。
「原子だって、そんなに単純なもんじゃないよ。」
そう、原子もまた複雑なのです。

   ★

周期表のことを分からない、分からないと言いながらも、あれから自助努力により、だいぶ「知の進化」を遂げました。「男子三日会わざれば…」というやつです。と言って、別にたいしたことをしたわけではなくて、「高校化学の基礎」という類のサイトを見て回っただけです。それでも、周期表について、だいぶ見通しが良くなりました。

その上で、周期表を見直してみます。

元素を原子量の順番に並べてみたら、そこに明瞭な規則性(=化学的性質の類似)が浮かび上がった…というのが、メンデレーエフの慧眼であり、周期表の手柄でしたが、なかなかどうして、それだけでは割り切れない部分が残ります。つまり、その「明瞭な規則性」には例外もいろいろあって、原子から構成される各元素は、原子量では割り切れない「ワケあり」の事情をいろいろ抱えているのでした。

たとえば、周期表の中央部、一等地を占拠している遷移元素たち。そして謎のアクチノイドランタノイド集団。あるいは表の冒頭に置かれた水素ヘリウム。これらはすべて全体の和を乱す曲者です。そして曲者がこんなに多くては、「周期表」の名が泣こうというものです。

ただ、そうした不規則性こそ、各元素の「ワケあり」の部分で、さらに一歩立ち入って、元素たちに自らの内情(原子構造)を語ってもらえば、「なるほど、それならやむを得ないね」と、その道の専門家なら納得が行くらしいです。不規則には不規則なりの理屈と言い分があるのです。

   ★

 「でもさあ、それにしたって今の周期表は、あちこち継ぎはぎだらけで、スマートじゃないよね。もうちょっとどうにかならんかなあ」…と考えるのが賢人。そのため、周期表には昔からいろいろな代案がありました。その試みの一端を、以下のブログ記事で拝読しました。

■Chem-Station(ケムステ)  周期表の形はこれでいいのか?
 −その1:HとHeの位置編−
 −その2:ブロックの位置編−

続きを読む

[物理・化学・工学]
[玩具・ゲーム]

コメント(全0件)
コメントをする


記事を書く
powered by ASAHIネット