天文ゲームには、教育的意図をもった「お勉強」のための品も含まれます(※)。
ちょっと毛色の変わったところでは、こんな「お勉強」ゲームも。
■Helen S. Evans(著)
「Bible Astronomy Game」
The Glad Tiding Publishing Company(米インディアナ)、1928
聖書には天文に関する記述がいくつもありますが、そうした聖書の文句とともに、最新の天文学の知識を学ぼうという、何となく堅苦しいゲームです。
外箱の記載によれば、これは「天空の驚異」を伝える「教育的、感動的、聖典的」なゲームであり、「高校生の若者たちによるクラブ合宿や家庭集会」で遊ばれることを想定しているようです。(ここでいう「クラブ合宿(Societies camps)」や「家庭集会(Home circle)」は、たぶんYMCAのようなキリスト教的背景のあるものでしょう。)
また、著者のヘレン・エヴァンスについては、他に『聖書の少年と聖書の娘たち』という著作もあったと記されています。
そう聞くと、やっぱりちょっと敬遠したくなりますが、こんなふうにゲームにまでキリスト教の影響が色濃く出ているのは、いかにもアメリカ的。
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トランプで、「ゴー・フィッシュ(Go Fish)」というのを遊んだ方も多いでしょう。
互いに手札をやり取りしながら、同じ数字を4枚集めて場に出していくというのが基本ルールで、あとは手札を先になくす「早上がり」式で競ったり、4枚組をできるだけたくさん作る「ポイント制」で競ったり、遊び方のバリエーションはいろいろです。
この「聖書天文ゲーム」の遊び方は、この「ポイント制 ゴー・フィッシュ」と同じです。
カードは全部で71枚。
カードの左肩を見ると、1-A、1-B、1-C、1-D…から始まって、16-A、16-B、16-C、16-Dまで並んでいます。要は、1〜16までのグループがあって、各グループはそれぞれA〜Dの4枚から構成されているわけです(このゲームではグループのことを「ブック(book)」と呼ぶので、以下そのように呼びます)。
まずブック1(太陽)とブック2(月)はこんな顔ぶれ。
ちょっと読みにくいですが、太陽の1番カードは、太陽を
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