首都の週末(1)…インターメディアテク(前編)
2016-07-24


味のある一日であった。
…昨日経験したさまざまな出来事を、そう総括したいです。

時間にすれば一日、いやわずか半日のことですが、人間によって生きられる時間は、物理的時間以上に伸縮・濃淡に富むものです。そして、昨日は大いに時間が濃くかつ長く感じられました。

昨日出かけた主目的は、既報のごとく、池袋のナチュラルヒストリエで開催中の「博物蒐集家の応接間」のレセプションに出席することでしたが、そこに至るまでにも、いろいろなプレ・イベントがあったので、ゆるゆると流れに沿って振り返ることにします。

  ★

東京駅に着いたら、何はともあれ、インターメディアテクを訪ねなければなりません。
一途にそう思いこんだわけは、昨年10月から始まった「ギメ・ルーム開設記念展“驚異の小部屋”」を見たかったからです。

「驚異の小部屋」と名付け、インターメディアテクという巨大な驚異の部屋の中に、さらに小さな驚異の部屋が作られているという、一種の入れ子構造が面白いのですが、この「小部屋」は、デザインがまた良いのです。

インターメディアテクは相変わらず写真撮影禁止なので、その様子は下のページに載っている写真を参照するしかありません。

■大澤啓:ギメ・ルーム開設記念展『驚異の小部屋』
  「展示法」の歴史と交流―フランス人蒐集家エミール・ギメ由来の展示什器と
 その再生

 [URL]
 (画像だけならば、手っ取り早くこちらで)

赤を基調としたメイン展示室とは対照的な、この浅緑の空間は、実に爽やかな印象を与えるもので、ヴンダーカンマー作りを目指す人に、新たなデザインの可能性を示唆するものでしょう。

禺画像]
(赤を基調としたメイン展示室。『インターメディアテク―東京大学学術標本コレクション』(平凡社)より)

…と、デザイン面だけ褒めるのも変ですが、実際、この展示室の目玉は、個々の展示物よりも、それを並べているフランス渡りの古風な什器(19世紀のフランス人実業家、エミール・ギメが自分のコレクションを展示するために誂えたもの)であり、それを配した「展示空間」そのものが展示物であるという、これまた奇妙な入れ子構造になっているのでした。

私は小部屋に置かれたソファに腰をかけ、展示されている「空間」を堪能しつつ、「ヴンダーカンマーとは実に良いものだ」と、今さらながら深く感じ入りました。

   ★

そして、これは全く知らずに行ったのですが、現在、特別展示として『雲の伯爵――富士山と向き合う阿部正直』というのをやっていて、これまた良い企画でした。


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