以前、飛行機の古い幻燈スライドを見つけました。
彼らは軽快なプロペラ音とともに飛び立ち、
海を越えて、
どこまでも、どこまでも飛んでいきます。
人類が夢に見た大空の時代!
しかし、そこには暗い影も差していました。
急襲された艦船からは真っ赤な火柱が上がり、撃墜されたエアロプレーンは、パイロットもろとも、はらはらと海面に散り…。
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このスライドは8枚セットで売られていました。時代的には、第1次世界大戦を経験した、1910年代の品と思います。美しく透明な彩色に惹かれて買ったのですが、その色合いが、飛行機という存在のかなしさを一層強調しているようです。
左肩のナンバーを見ると、実際には、戦闘場面のあとに都市上空の光景が映し出されたようで、当時の人も、やっぱり飛行機にはこちらの方が似合いだと思ったのかもしれません。ぜひそうあってほしいです。
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「どこかにいってしまったものたち」…というのは、クラフト・エヴィング商会さんの本の名前ですが、どうも最近、私の周辺でもどこかに行ってしまうものが増えて、困っています。「あそこにあるはず」と思って探して、それで出てくればいいのですが、その時点で見つからないと、発見するのは至難の業。
そんなわけで、上の写真はいずれも自撮りではなくて、商品写真の安易な流用です。
本当に彼らはどこにいってしまったのか。。。
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