空飛ぶウラニア、ニシキオオツバメガの話題のつづき。
以前、彼女のプレパラート標本を見つけました。
ラベルにある「Urania Madagascarensis」というのは、昨日の「Urania rhipheus」と同様、かつてこの蛾に与えられた数多くの学名のうちの1つで(※)、今は無効名(失効した学名)の扱いのようです。
カバーグラスに封じ込められた、ウラニアの翼の断片。そして虹のかけら。
この標本は、他の蝶・蛾の羽の標本と共に、4枚セットで売られていました。時代的には、いずれも19世紀半ば〜後半ぐらいのものでしょう。
無数の鱗粉の配列が織り成すデジタルな美。
このカラフルなドット配置が、すべて遺伝情報によって制御されているのかと思うと、なんだか不思議な気分になります。
(この項まだつづく)
(※)この名そのものは典拠がはっきりしませんが、英語版ウィキペディア(
[URL])には、「Chrysiridia madagascariensis」や、「Urania ripheus var. madagascariensis」という名が、ニシキオオツバメガのシノニム(異名)として挙がっています。
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