<賢治モノ>を、あの小さなチョコ缶にギュッと詰め込むことは諦めました。
しかし、ジッと考えているうちに、それ程かさばらないモノで、賢治の世界を表現するのも、何となくできそうな気がしてきました。
題して「賢治の抽斗」。まあ、ひきだしぐらいなら何とか…という目論見です。
こういうのも凝りだせばキリがありませんが、さしあたり<鉱物><天体><音楽>
<宗教>とサブテーマを決めて、それぞれ賢治っぽいものを選ぶことにします。
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まずは子ども時代のあだ名、「石っこ賢さん」に敬意を表して鉱物モノから。
何と言っても、賢治は鉱物に終生関心を持ち続け、その美しさを透き通った文章で謳いあげ、さらには石を仕事にしたぐらいですから(=東北砕石工場技師)、賢治の抽斗に鉱物はなくてはならぬ存在です。
とはいえ、鉱物標本をぎっしり並べたら、それだけで抽斗の底が抜けてしまうので、ここでは賢治さんに、こんな品を贈りたいと思います。
↑の写真は、鉱物トランプ…といっても、いわゆるトランプではありませんが、一種のゲームカードのセットで、1953年に、当時の東ドイツで作られたものです。
登場する鉱物は全部で32種。
ドイツ語なのでよくは分からないながらも、ゲームの説明書き(らしい)。
印刷はちょっと暗い色調で、鮮麗さには欠けますが、何となくそこに古びた趣があるような気もします。
鉱物をテーマにした、この種のカードは(特にヴィンテージ物となると)比較的稀ですし、賢治さんだって、これだけ沢山の鉱物に囲まれれば、決して悪い気はしないはずです。
(この項つづく)
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