ケーニヒシュトゥール天文台
2009-08-24


禺画像]

今日届いた絵葉書です。

周囲に余白があるので、一見1930年代に流行した「ホワイトボーダー」タイプの絵葉書のように見えますが、ホワイトボーダーのようなツルツルの印画紙ではなくて、マットな質感の紙に印刷されています。おそらくコロタイプ印刷や、それに類する技法で制作された品でしょう。裏面には1919年という発行年が見えます。

写っているのは、ドイツのケーニヒシュトゥール天文台の反射望遠鏡。
ここは古都ハイデルベルグの丘の上に立つ観測施設で、前身にあたるマンハイム天文台は1772年の創設ですから、ドイツでも由緒ある天文台の1つ。
現在地には、観測適地を求めて1898年に移転してきました。

当時の台長は写真観測のエキスパート、マックス・ヴォルフ(Max Wolf, 1863-1932)。
被写体となった機材は、ヴォルフも愛用した、72センチ径の Walz 製反射望遠鏡だと思います。
この望遠鏡は今でも現役ですが、鏡筒や架台はその後だいぶ手が入ったらしく、外見はすっかり今風に改変されています([2]参照)。

現在の白いのっぺりした鏡筒に比べ、いかにも仰々しい機械っぽさが魅力的。
陰影に富んだ、ドーム内部の静謐な空気にも惹かれます。

【参考】
[1] Wikipedia: Landessternwarte Heidelberg-Konigstuhl
[URL]
[2] Maximilian Franz Josef Cornelius Wolf
[URL]
[天文台]
[望遠鏡]
[絵葉書]

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