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文部省「尋常小学校修身掛図」
寺崎廣業・画、明治39(1906)
(出典:『掛図にみる教育の歴史』、玉川大学教育博物館、平成18)
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まず、掛図を使った授業のイメージの確認です。
上は「掛図を描いた掛図」という珍しい作品例。賢治自身が小学生だった、明治後期の小学校の様子です。
賢治が何をイメージしてあの場面を描いたのか、確かなことは分かりませんが、あるいは自ら体験したこんな風景が脳裏にあったかもしれません。
洋服姿の先生はなかなかハイカラですね。
掛図自体は、意外に小さな感じがします。実際この掛図(リアル掛図の方)は、75×80cmほどで、戦後の掛図よりもだいぶ小ぶりです。教場が狭かったせいもあるでしょう。掛図は一般に時代とともに大型化する傾向があるようです。
『銀河鉄道の夜』の本文には「大きな黒い星座の図」とあり、絵本等でビジュアライズする場合、(後の感覚に従って)途方もなく大きな星図が描かれる場合がありますが、大きさという点では、一定の留保が必要だと思います。
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