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冥王星が惑星から外された!…というのが、国内でも大きなニュースになりました。
われわれの知識に、これによって何か新しい事実が付け加わったわけでもなく、単なる定義の問題に過ぎないとも言えますが、冥王星の問題にはもっと「情」に絡んだ部分、濃厚な文化的要素があることがはっきりし、一連の経過はたいへん興味深かったです。
「冥王星」という日本名の名付け親、野尻抱影翁ならどんな感慨を持たれたかな?ということもチラッと頭をかすめました。
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さて、写真は冥王星の発見者、クライド・トンボー(1906−1997)です。
「天文古玩」的な関わりでいうと、以前「トンボーもの」を購入しようと思って、いろいろ探したことがあります。トンボーの肉筆ものは市場にかなり出回っていますが、彼はかなり癖のある(真似しやすい)文字を書くので、中には偽物もあるはずと睨んでいて、そんなこんなで躊躇しているうちに結局買わずにきてしまいました。
今回の件で、「トンボーもの」は一時的に「同情買い」で値上がりする可能性もありますが、長期的には低落していくのではないでしょうか。
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ときに、トンボー自身は今回の件を、どう思ったでしょうか?
トンボー未亡人はまだ健在で、次のようにコメントしたそうです。
「トンボーはきっと国際天文学連合の行動を支持したことでしょう。彼は科学者であり、科学はより進んだ探索手段に基く研究がもたらす変化に従うものです。トンボーは1997年に亡くなりましたが、彼は死の何年も前から、科学の進歩によって冥王星が惑星であるという主張は徐々に薄弱になりつつあることを知っていました。」
(適当訳です。正確を期すためには原記事を参照してください。)
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