閑語…情報戦の果てに

コメント(全2件)
1〓2件を表示

S.U ― 2024-11-19 09:18
私が昔聞いた心理学の学説と実験調査なのですが、人間はその性質として、情報自体は覚えていても、情報ソースというのを先に忘れてしまうらしいですね。
 それで、何が起こるかというと、真実かどうかわからない情報を始めに聞いたときは、そのソースを見て「これは信用できる」とか「ちょっと怪しい」とか「相当怪しい」とか思うんだそうです。でも、一定の時間が経つとその情報ソースが何か忘れてしまって、どの程度怪しいと判断したかも忘れてしまい、そういう情報があったことだけが頭に残るのだそうです。

 これを敷衍すると、選挙のように短い期間でも、あちこちのソースからいろんな情報が入ってくると自分の行った判断というのは完全にウヤムヤになってしまいそうです。本当は、あるAという情報があれば、その情報源をA1,A2,A3・・・とリストして、A1以下のすべての傾向を分析すべきなのですが、普通はそんな記録はしないので、Aだけが残るということなのでしょう。A1以下の中に一つでも絶対に信用できるソースがあればそれで問題ない(多くの事件報道の場合はそうなっている)のですが、選挙ではそうでない場合もあり、また、信用できるソースも選挙期間中は報道を避けることもありますので、それで人々はソースがわからなくなり、Aがあったと思ってしまうのだと思います。
玉青 ― 2024-11-21 19:04

ありがとうございます。
S.Uさんは、私が言いたかったことをこの上なく的確にまとめてくださいました。私が言いたかったのはまさにその点です。その上さらに恐ろしいのは、よそから聞いた話が、そのソースが忘れられると、あたかも自分自身で考えたことのように思えてくることです。

これらのことは大昔、個人の接しうる情報が少なく、欺瞞という行為が横行していなかった時代ならば、それで問題なかったのでしょうが、今のような時代ではまったくダメで、人間の情報処理能力を代替・補完するツール(要はAIでしょうか)が強く求められます。何だかディストピア的展開だなあと思いますが、我々の進化は、否応なくそいういう方向に進みつつあるように見えます。

記事に戻る

コメントをする


記事を書く
powered by ASAHIネット