コメント(全5件)
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S.U ― 2018-07-03 17:22
かつては、不幸にして早くなくなる赤ちゃんも多かったのでしょうが、子供が授かるということ自体、親である自分が遠からずこの世から去らねばならない存在である、ということを(親にとって初めて)如実に感じさせることではないかと思います。
話は脱線しますが、足穂作品に「首なしモーリッツ」としてよく出てくるヴェーデキントの『春のめざめ』を最近読みました。舞台はドイツなんですが、人間の赤ちゃんはコウノトリ(Storch)が運んでくるという子供向けの説明が出てきました。西洋ではもともと星から授かるという感覚があり、その中継として鳥が思い浮かんだのでしょうか。
玉青 ― 2018-07-04 07:06
あ、なるほど! 今回と前回の絵葉書に登場した、飛行船や飛行機は、いわば「20世紀版コウノトリ」として描かれていたわけですね。いずれにしても、「赤ちゃんは空から降りてくる」というイメージは、単に性に係る大人の照れ隠しといった些末な理由にとどまらず、もっと深さと広がりのあるものではないか…と俄然思えてきました。
天上他界観とか、世界中に遍在する「魂を運ぶ存在としての鳥」イメージとか、彼岸と此岸のマージナルな存在としての赤ん坊像(「3歳までは神のうち」)とか、これはいろんな話題に関わってきますね。そして、七夕のカササギ伝承のような、鳥と銀河のつながりに思い至ると、銀河と赤ちゃんのつながりも更に深められそうな(=大風呂敷を広げられそうな・笑)気がしてきました。
S.U ― 2018-07-04 16:01
>大風呂敷
これはどんどん広げて下さいませ。赤ちゃんの誕生にまつわる感覚を、天文民俗とつなげる視点は重要であると思います。
>「Bons ナントカ」
Bons Baisers ではないでしょうか。
どういう立場同士で使う挨拶かと気になったので、ネット検索してみましたが、007などの映画タイトルの類ばかりが引っかかり、まともな挨拶なのかすらわかりません。
鍋鶴 ― 2018-07-05 11:17
使用済みのアンティークのポストカードって、日本じゃ馴染みがないですよね? プライベートとというが、住所や名前などの個人情報があってちょっと抵抗感があるのですが、今には無い印刷技術や美的センスに惹かれます。天からやって来て再び、天に戻る死生観が裏に潜んだポストカード。 書いた人の喜びの思いが伝わってきます。
玉青 ― 2018-07-06 06:59
〇S.Uさま
いやあ、これは「『大風呂敷を広げるぞ』という大風呂敷」なので、実際にはまあ広げませんね(笑)。
>Bons Baisers
おお、「愛をこめて」。きっとそれでしょう。
とはいえ、愛をこめるだけで、こうもポンポン子供ができるものかどうか、これではコウノトリの出番がないではないか…と、いささかいぶかしい気持ちがなきにしもあらず。
〇鍋鶴さま
たかが絵葉書、されど絵葉書ですよね。
絵葉書はまさに時代を写す鏡。デザイン感覚の変化も面白いし、印刷技術の変遷も仔細にたどると、実に興味深いです。また、古絵葉書は一般に未使用のものの方が貴ばれるようですが、そこにちょっとしたメッセージがあると、そこからいろいろな人間ドラマが想像されて、思わず引き込まれてしまいます。
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